(活動報告)県民講座を新聞で紹介して頂きました

広報部

2024年11月30日、失語症県民講座を当会で行いました。
この際の様子を毎日新聞(12/3朝刊)で取り上げて頂けました。

失語症って?

 脳梗塞などの後遺症で「話す」「聴く」「読む」「書く」などのコミュニケーションが困難になる場合があります。「失う」という文字の通り、一度獲得した言葉の機能を失う、後天的に生じた脳の障害によって起こります。
 失語症の原因として最も多いのは脳卒中(脳血管障害)で、脳腫瘍や頭部外傷、脳炎、各種神経変性疾患などで生じるとされています。
 障害された場所・大きさなどの程度によって症状は様々です。最近では、脳は複雑なネットワークとして機能しているとされる事もありますが、失語症は左脳の障害で生じることが多いとされています。
 いわゆる「構音障害」と混同される事が多いですが、大脳にある言語中枢が障害される事で生じる言語機能障害で、口や舌、声帯がマヒの影響でうまく調音・発声できない事とは区別されます。

注意点

 失語症では、病前と同じに保たれる能力があります。
 ・知的機能
 ・状況の判断
 ・社会的礼節、適切な感情表現
 ・時間、場所、できごとの記憶
 その人らしさは保たれ、いわゆる「認知症」とは明確に区別されます。
 脳の損傷部位によって症状が異なり、困っている事を人に伝えることが難しい場合が多い為、障害が理解されにくく、社会やご家族から孤立しがちな場合があります。
 言葉と音が繋がりにくい為、50音表を見せて指差ししてもらう事は困難になります。
 聞き手側が「飲み物ですか?食べ物ですか?」など選択肢を提示して選んでもらう選言質問や、ネットの画像検索で画像や地図を指さして選んでもらう、聞き手の補助が有効です。
 LINEの文字入力は困難でも、スタンプや絵文字の入力が可能な場合があります。

意思疎通支援って?

 失語症により意思疎通が困難な方の、外出同行や交通機関の利用援助、話し合いの場 など、暮らしのさまざまな場面を支援する事業です。① 意思疎通支援者を派遣する ② 意思疎通支援者を養成する の二つの事業を行っています。「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」に規定された、地域生活支援事業の一つです。
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当日の様子

 愛荘町立福祉センター「愛の郷」で行われ、18名の方が参加して頂けました。
 冒頭、当会理事の伊井STより失語症について説明する時間を頂き、その後当事者の方2名からお話を頂きました。一般的に「失語症」の認知度はまだまだ低く、当事者の方からお話を伺えた事は大きな意味があるかと感じました。
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さいごに
愛荘町にはこつこつ会、大津市にはわっと失語症カフェなどの会もあります。
私たちにできる事は少しですが、滋賀県下のSTが少しずつ力を合わせ、大きな力になっていくことを期待しています。