県士会活動のご紹介「会長って何してるの?」

広報部

「県士会って何してるの?」
というご質問に対し、新企画です。
広報部が当会の各理事にインタビューを行い、滋賀県言語聴覚士会についてみなさまにお伝えします。

はじめに

 今回は「 佐敷俊成 」さんにインタビューを行いました!
 

佐敷 俊成 さん

さしき としなり

 会長、リスク管理部部長

詳細

・圏域:湖南
・所属:滋賀県立総合病院
・担当:滋賀JRAT、滋賀県POS連絡協議会

・経験:20年目
・領域:成人(高次脳機能障害、失語症、摂食嚥下障害、構音障害)

Profile Picture
広報部

早速ですが、自己紹介をお願いします

佐敷さん

わかりました。
立命館大学卒業後、東証一部(現 東証プライム)上場の某アパレル企業に入社しました。その後、大阪リハビリテーション専門学校(現 大阪保健医療大学)で学び、言語聴覚士として働く事になります。

2年目から県士会理事として活動し、2022年から会長に就任させて頂きました。
専門領域は、高次脳機能障害、高次脳機能障害の方の就学・就労支援です。
よろしくお願いします。

どんな人?

広報部

人生の3大出来事を教えてください!

佐敷さん

1つ目は、アメリカ留学です。
高校2年~3年の1年間、米国カリフォルニア州の公立高校へ留学していました。

米国の文化、習慣、考え方に衝撃を受けると同時に、日本の良さも再発見しました。文化や人種、性の多様性をこの時期から学び、友人の中にはLGBTQの方もいます。
コミュニケーションに興味を持つようになったのはこの頃からです。

佐敷さん

2つ目は、ホッケーとの出会いです。
元日本代表選手、ホッケー協会理事、立命館大学女子部監督だった父親の影響を受けて、小学生からホッケーに触れて育ちました。
中学高校では部活として、大学以降現在は社会人チームでプレーし、現在はシニアリーグに参戦しています。ちなみに、高校時代には2学年上の某ホッケー芸人の先輩と一緒にホッケーをしていました。

現在は1~2週間に1回、マスターズチームで練習を行い、年に数回ある大会に出場しています。そして月数回、小学生対象のキッズスクールのお手伝いを行っています。

ホッケーは私の心のよりどころであり、生活の一部になっているといっても過言ではありません!生涯スポーツとして、将来はワールドマスターズゲームに参戦し、世界のプレーヤーと交流することが目標です。

佐敷さん

3つ目は、一般企業からSTに転身したことです。

某アパレル企業の営業職はとても楽しかったですが、このまま企業で働き続けることに疑問を感じ、「直接人のために働きたい」と転身を決意しました。留学経験からコミュニケーションに興味を持ったことと、祖母が福祉関係だったことも影響しています。

STはやりがいが大きく、天職と感じています。
ただし、一旦職場から離れるとプライベートとのON/OFFを切り替えるようにしています。

どんなST?

広報部

STとして、「ここに興味がある!これは放っておけない!」ということがあれば教えてください。

佐敷さん

まずは、災害リハビリテーション支援です。

地域リハ・地域包括社会の延長線上に災害リハはあります。
令和6年元旦に発災した能登半島地震のように、高齢者の増加とともに、特に摂食嚥下分野において避難所でのST需要は高まっています。
災害リハは何ら特別なことではなく、普段の臨床での経験を活かすことができる、STが関わるべき分野です。
STがもっと被災地支援、避難所支援で活動・活躍してほしいです。

佐敷さん

次に、高次脳機能障害者の復学・復職・就労支援です。

高次脳機能障害当事者の方の復学・復職・就労支援は時間を要します。
復学・復職して終了と考える医療職が多いですが、実際は、復学・復職後の支援こそが最も大切です。
その支援は長期間に渡るため、復学・復職後も外来で年単位でフォローできる病院が1つでも多く増えてほしいです。

佐敷さん

最後に、教育機関や地域におけるST人材の活用です。

介護保険分野、ことばの教室、放課後デイなど教育機関や地域で働いているSTは非常に少ないです。
また、働いていても県士会とつながっていない方も多いのが現状です。
教育機関や地域のSTは非常に重要であり、欠くことのできない存在です。
ぜひ県士会と一緒に、地域や小児のSTネットワークを広げていきましょう!

県士会活動って?

広報部

県士会活動について教えて下さい。
会長ってどんな活動をされているんですか?

佐敷さん

はい、スライドを使って説明しますね。

佐敷さん

滋賀県言語聴覚士会の会長として、様々な会議に出席します。
県庁などの行政機関や関連団体、各都道府県士会の会長とも会議があります。県士会でどのような事業を行っており、現在どのような進捗かを正確に把握しておかないと話し合いの場で議論が成立しません。そのために、県士会の理事会で全体の活動の把握を行っています。

下の表が県士会の主な活動内容です。
理事の皆さんに協力していただき、これらの活動を職能団体として行うことで、滋賀県下の言語聴覚士の知識・技術の向上や交流を図っています。
また、県民の皆さんへの職業啓発に努めています。

佐敷さん

滋賀県言語聴覚士会は、2024年度は14名の理事で担っています。
これらの理事の活動をまとめ、相談しつつ推進していくのが会長の役割と考えています。

佐敷さん

近年取り組んでいる事業の1つとして、「失語症者向け意思疎通支援事業」があります。

この事業は、県と当士会が連携して実施しており、失語症当事者の方のコミュニケーション支援に対し理解と熱意のある一般の方向けの事業です。当事者の方が地域の一員として安心して自分らしい暮らしを送ることができるように、当事者とのコミュニケーション手法を座学や実技で習得し、研修後は「意思疎通支援者」として活動していただきます。

現在は当事者会(失語症サロン等)でのコミュニケーションの援助を行っています。将来的には、当事者の方の外出の同行や、市役所の窓口での援助などが行えるように、少しずつ支援者が経験を積める機会を作っていきたいと考えています。

広報部

ありがとうございます。
責任と共に、やりがいもたくさんあるかと思います。
県士会活動の魅力について教えてください。

佐敷さん

おっしゃる通り、会長という役割は、組織のマネージメント、対外的な会議などがあり責任もありますが、やりがいも大きいです。
対外的な会議では、様々な分野のトップの方と知り合うため、知見や人脈が広がります。そして、「言語聴覚士は何ができるか」をアピールできるチャンスでもあります。

県庁での会議では、滋賀県の保健医療施策にも関わるため、自分たちが滋賀県の未来に携わることは大変有意義でもありますが、責任の大きさも感じています。このような会議では、「組織」としての意見が求められます。
言語聴覚士としての職域・職能を守り、未来へ発展させていくためには、県士会としての「組織」が重要になります。県だけでなく、厚労省への要望も同様です。自分たちの仕事を守り発展させるために、是非県士会に加入していただければと思います。

県士会は、言語聴覚士の未来をつくる組織でもあります。一人でも多くの方が言語聴覚士に興味を持っていただき、滋賀県内で活躍できる場所が増えることを願いながら活動しています。

最近の活動

広報部

佐敷会長は今年度、能登半島地震の災害リハビリテーション支援に参加されました。災害リハビリテーションとはどのようなことですか?

佐敷さん

災害リハビリテーションはJRAT(日本災害リハビリテーション支援協会 https://www.jrat.jp/ )が担います。下記スライドをご参照下さい。
JRATは2011年の東日本大震災をきっかけに発足され、医師、理学療法士、作業療法士、言語療法士等で構成された団体です。
全国47都道府県に地域JRATが組織化されており、滋賀県では滋賀JRATとして活動しています。
災害リハでは主に避難所での活動を行います。

広報部

実際にはどのような活動をされましたか?

佐敷さん

私たちは発災2週間目の2024年1月15日~18日まで1.5次避難所での支援を行いました。活動はチームで行い、看護師、介護士チームから依頼のあった避難者の動作確認・指導、摂食嚥下評価・指導、手すりや歩行補助具などの必要物品の手配・設置、テント入り口の段差解消等を行いました。チームでの活動のため、ST分野以外の内容は、その手伝いや記録係として役割を担いました。

広報部

滋賀県ではどんな災害リスクがあるのでしょうか?

佐敷さん

「滋賀県防災情報マップ」で検索してみてください。
以下は私が断層帯を追記した画像です。滋賀県は琵琶湖を中心に四方に断層があり、どの断層が動いてもマグニチュード7、震度6弱以上の地震が発生します。
滋賀県は災害が少ないと思われがちですが、地震はいつ起こるかわかりません。普段から地震の備えが必要です。
地震が起こった時の家族との連絡方法などを決めておくと良いでしょう。

広報部

大変参考になりました。
災害時、特に発災直後から「リハビリテーション」は必要なのですね。
また、おっしゃる通り、災害リハは特別なことではなくて、STが普段行う臨床の延長線上にあるものなのですね。

広報部

なお、会長の活動につきましては、詳細をこちらの記事に掲載しています。
よろしければご参照下さい。

メッセージ

広報部

会員・県民の方々へメッセージをお願いしました。
「今回の企画が、少しでも滋賀県で働く言語聴覚士の理解や魅力発信に繋がれば良いな」と考えています。