(活動報告)退院後の食事支援勉強会への参加

 過日、「知ってみよう 退院のその後」をテーマにした摂食嚥下の勉強会に参加させて頂きました。

 講義では、介護保険等の概要から始め訪問看護ステーションに所属するSTが行う摂食嚥下リハビリテーションについて伺う事ができました。在宅での生活をより良いものにする為に食事支援は重要な課題であり、他職種連携が必要だと改めて認識しました。個人的には、カロリーアップの為にマヨネーズやバターを使った調理、温泉卵を献立に取り入れるなど在宅で出来るコツを知れた事が有益でした。また、在宅退院の際にはとろみ調整剤の分量をペットボトル対比で示せばより即戦力となる助言・指導になる事を学びました。

 ディスカッションでは、各施設で行っているご本人・家族指導やサマリーについて情報交換を行いました。自施設以外の内容を知れた事も勉強になりましたし、ご自身やご家族の携帯電話で動画を撮影しながら介助方法等の説明を行う、自身の施設付近で販売されている補助栄養を知っておく事も指導のコツなど、意見をうかがえた事が参考になりました。サマリーについては、ケアマネさんに伝わる事がポイントで、どうやったらできるADLになるか、嗜好の問題については補助栄養を試した経過や結果を記載することが有益だと教えて頂きました。

 今回のイベントを通し「退院支援がますます重要になってきている」と感じました。
 私は回復期病院に在籍していますが、患者さんの在院期間はさらに短縮化しています。今まで回復期で行ってきた役割が生活期へ徐々に移行されていく中で、情報をいかに的確に伝達し生活期へソフトランディングできるか、が課題だと考えています。派遣事業が開始されているとは言え、地域にいるSTは数えるほどです。メディカルケアステーションやあさがおネットなど医療DX・ICTの活用も今後予想はされますが、まずは目の前の担当患者さんに自分がいかに貢献できるか。その為に、自主訓練も含めた本人・家族指導やサマリーのポイントを私たち病院側がおさえておく、普段から生活期スタッフと顔の見える関係を作っておき可能なら患者さんの在院時から生活期スタッフの見学来院を依頼する、などに取り組んでいきたいと思います。